カサンドラは健忘症

離婚、そしてうつ病に。離島に流れてセカンドライフの健忘録です。

ポックリと…

離島の住宅はみな

古くてボロボロだ。

 

とくに高齢者の家は

修繕のしようもなく、

台風がくれば、色々なものが飛んで行く

 

それでも、穴があけば板でふさぐし

暑い日差しは、日除けを張るし

段差ができればブロックを置いたり

その場しのぎで修繕して暮らしている

 

もちろん高齢者は自分で

暴風戸を閉めたりできないから

島の若い人たちマンパワー

助け合っている

 

昨日、ある高齢者の家の

天井の板が落ちてきた

 

相談されてすぐ駆けつけ

釘を打ち付け、新しい板を張り

数人がかりで天井を修理した

 

「落ちてきた板に当たらなくてよかったね」

みな、口々にそう言った

 

落ちた板は細長く、うすっぺらくて軽い

 

もし当たったとしても

「あ、痛」ですむような程度だろう

 

一人で住んでいる、その高齢のおばあさんは

ポツリと言った

「板があたってもよかった。

そしたらポックリ逝けるじゃろう?」

 

 

その場にいた島の人は

「なに言ってるの、まだ順番がきとらんよ」

「そんなこと、言うもんじゃないよ」と

口々に言ったが

 

 

私は「わかる…」という

言葉を飲み込んで

何も言えなかった